遅くなりました!
~6月20日から~
レクチャーコンサートvol.2inユーロピアノ八王子工房
音色<オトケシキ>
使用楽器
Hoffmann(ホフマン)のモダンピアノ。
Dulcken(デュルケン)1815年レプリカ
Rosenberger(ローゼンベルガー)1830年頃オリジナル
まずは、スカルラッティ、バッハを演奏。
Dulkenの音色で同時代の作曲家、
違う国の作曲家、違う性格を持つ作品に
お客さんは耳を澄ましてくださった。
次に楽器を持ったお客さん?お客さんに扮した音楽家?!
に登場していただく。
オーケストラ楽器の音を聴いてみよう!!
ヴァイオリン・チェロ・クラリネット・トランペット・トロンボーン♪
会場からはいろんな反応があり、沸いていた。
そこで、モーツァルトのピアノ協奏曲を
Dulcken→ピアノソロパート
Hoffmann→オーケストラパート
まるでオケとソロ楽器が演奏しているかのような錯覚になる。
音量という面では、絶対的にモダンピアノのパワーにはフォルテピアノは勝てない。
Hoffmannに包まれた中でソロDulckenの音が立ってくるではないか。
違う音色によって見事に両方が引き立っていくのである。
当時のモーツァルトが求めた音色<オトケシキ>が顔を出したかのように思えた。
通常オーケストラと演奏しないとしたら、モダンピアノ2台での演奏となるが、
モダンピアノ2台では得られない音色が生まれた。
アプローチの仕方もモダンピアノで演奏するのは違って、
非常に面白かった。
このDulckenとHoffmannでピアノ協奏曲の音色の融合は
リハーサル初日に私と末永さんが驚くほど感動した。
後半はピアノマイスターの加藤さんとの対談ではじまる。
加藤さんの話にはいつも説得力があり、核心をついている。
シューマンの子供の情景をRosenbergerで。
情緒たっぷり話しかけてくる音に、私は思わず演奏に聴き入ってしまった。
オリジナルピアノから出てくる当時のままにある音。
どんな人達がこの楽器に触れてきて、ここにたどり着いて、
現代の我々に語りかけてくれているのだろう。
言葉にすることが、勿体ないくらいだった。
グリークとショパンをRosenbergerで堪能。
Hoffmannでシューマンのクラスレリアーナ。
モダンピアノの響きへ。
リストの愛の夢。
最後にはHoffmannでブラームスのハンガリー舞曲第6番連弾。
ここに、オーケストラの響きとピアノの響きが残った・・・
お客さんがどのように、感じてくださったかはわからないが、
今回は沢山、耳を使ってくださったのではないかと思う。
音に耳と心を傾ける時間。
素敵な時間だったと思う。
素晴らしいバックアップをして下さったユーロピアノさんに感謝。
一緒にこのような機会を提供できることにより、
本当のピアノの姿を皆さんに知って頂けることを嬉しいと思う。
そして、我々音楽業界の人間も原点回帰が必要であると実感した。
もしかしたら、音楽だけでなく世の中もなのかもしれない。
さて、次回vol.3に向けて、また試行錯誤がはじまる♪
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